クリニックブログ

2020.05.162024.04.01

緊急事態宣言の解除後への不安は?ポスト「コロナうつ」「コロナ不安症」

「コロナストレス」で見てきたように、コロナストレスには様々なものがあります

在宅勤務が長引いたり、外出の自粛が続いたりすることで、行き場を失ってしまったり、それまでの家庭内での良好な関係を失ってしまったり、お金や職業、また明るい希望を持つ機会をも失ってしまったり、わたしたちは、気づかない間に多くの喪失体験をしているのです。

コロナウイルスの感染拡大は、やや落ち着いてきたようにみえます。しかし緊急事態宣言が解除された後でも、私たちの不安が全くなくなるわけではありません。

コロナストレスの詳しい原因について

コロナストレスは、ポストコロナ・アフターコロナも、以前として私たちに影響を与え続けます。そして、これは誰しもが自然に感じるものです。ただ、これらのストレスが大きくすぎて、心や身体に不調が生じると、これは病気であり、治療を必要とするものと言えます。

あなたは大丈夫?コロナうつの特徴

コロナストレスによって、さまざまなストレスを私たち

は感じています。

下の項目に、いくつあてはまるか数えてみましょう。

コロナストレスの心理的反応

(1)憂うつな気分になることがある

(2)何もかもが嫌になることがある

(3)むなしさを感じることがある

(4)イライラしやすい

(5)気分がスッキリしない

(6)気持ちが落ち着かない

(7)気分の浮き沈みが激しい

(8)何かをする気力が湧かない

(9)頭の中がまとまらない

(10)物事になかなか取りかかれない

コロナうつ病や不安障害の特徴について心療内科が解説

コロナストレスの身体的反応

(1)疲れやすい

(2)疲れがとれにくい

(3)寝つきが悪い

(4)早朝に目が覚めて、その後眠れなくなることがある

(5)息苦しくなることがある

(6)よく喉が渇く

(7)胃の調子が悪い

(8)下痢や便秘をしやすい

(9)食欲がない

(10)肩が凝りやすい

いくつあてはまりましたか?

1~2項目あてはまる場合は、ストレスをためこんだ「コロナうつ予備軍」担っている可能性があります。

3つ以上あてはまっている場合、コロナうつの可能性があります。心療内科や精神科に早めに相談することをお勧めします。うつは、早めの治療が大切です。

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コロナ不安・コロナノイローゼの症状とは?

コロナによって不安感が高まり、それが心や体に症状として現れるのがコロナ不安、コロナノイローゼをよく言われる病気です。一般的にこの病気は、不安神経症不安障害と呼ばれるものです。

不安障害の症状には、次のようなものがあります。当てはまる項目がありますか?

①パニック発作

②過呼吸

③めまい

④不眠

⑤動機・息切れ

⑥発汗

⑦思考停止

⑧身体感覚異常

⑨食欲低下

⑩回避・逃避

⑪強迫行為・衝動

心療内科メンタルクリニックのひだまりこころクリニック栄院です

①パニック発作、②過呼吸、⑤動悸、息切れ、⑥発汗は同時に起こることもよくあります。急に立っていられず、座り込んでしまうほど、頭が混乱し、どうしてよいか分からない恐怖と不安に襲われ、また体に変化が生じてしまいます。

⑦思考停止の症状は、急に言葉が出にくくなったり、会話が成り立たなくなったり、考えようとしてもどうしても考えられなかったりする、考えがまとまらない、といったものです。自分でも明らかにおかしいと気が付くだけではなく、周りの人に指摘されて分かる場合もあります。

⑪強迫行為は、例えば「手の汚れ」を強く感じ、それをまき散らす不安から執拗に手洗いを続けたり、泥棒や火事の心配から、外出前に施錠やガス栓の確認を切りがなく繰り返したりします。コロナウイルスの感染拡大を防ぐために必要は手洗い・うがいは必要なものですが、強迫行為に該当するのは、明らかに異常な程度の行為の繰り返しです。

これらの症状に、あなたはいくつあてはまりましたか?

いくつも当てはまる場合、不安神経症である可能性があります。少しでも心配があれば、心療内科・精神科のクリニックや病院にご相談することをお勧めします。

また、関連して被害妄想も、不安感から生じるこことの働きの一つです。不安が高じると、人は猜疑的に、被害的になります。うした時、何もないのに人が攻撃してくる、悪さをしてくる、といった被害感が強くなります。

自分の中の不安や恐れを外の別の対象に映し出すメカニズムは、投影と呼ばれます。心理的にこのような現象が起こってしまうのは止められません。ただ、それを自覚することが非常に大切です。コロナにかかった人への差別、患者さんたちのために働いている医療従事者、また根拠のない人種差別などで、誰かを傷つけたり、悲しませたりしないように気を付けることが重要ですね。

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コロナ情報の嵐から少し距離をおくことも大切

被害妄想を含め、不安症状をさらに助長するのが、デマや根拠のないウワサです。不安な中で、情報を少しでも多く集めたいと思うのは当然ですが、その中には、未だに多くのフェイクニュース、デマが混ざっています。また、事実だとしても不安をあおるような報道が多くなされています。

取り入れる情報は、厚生労働省や医療・感染症の専門家などからのものにしましょう。また、ワイドショーやSNSなどとは、いったん距離を置いてみることも、対策の1つでしょう。

当院でもご相談いただけます

コロナストレスや、ポストコロナ、アフターコロナへの不安による病気が心配な方は、ぜひ当院にご相談ください。

感染拡大の対策として、消毒・除菌、換気などの徹底した対策をとっております。ご心配な方は、まずはお電話にて、ご相談ください。

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野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など