クリニックブログ

2024.04.202024.05.03

【パニック症は遺伝するの?】パニック症と遺伝について

パニック症について

パニック症はパニック発作を特徴とした疾患です。

パニック発作とは

パニック発作は、動悸や、苦しさ・のどのつまり感、吐き気や腹部の違和感、失神感や神経の昂り、死んでしまうかもしれない・逃げ出したいと思うほど抑制力がなくなってしまう、などの身体的にも精神的にも強い苦痛を伴う症状です。

そしてこれらの症状は、5~10分でピークに達し、その後緩徐に改善はしつつも、発作の初めからおおよそ30分程度継続するという、一連の経過があります。(パニック発作の持続時間についてはこちら)(パニック症におけるパニック発作の回数についてはこちら

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パニック発作に関連した「予期不安」と生活への支障

これらの一連のパニック発作は、繰り返されることで、「また起きたらどうしよう」といった予期不安や、「あのような発作がまたでないように過ごしたい」という気持ちが強く働き、外出を避け、不安や緊張が高まりやすい場所を回避し、パニック発作が起きてしまった事がある場所や似た環境を避ける行動を選択してしまうのです。

パニック症の遺伝的要因について

パニック症を誘発しやすいとされている、特定の遺伝子の存在や遺伝的疾患については現在は明らかにはまだなっていません。

しかし、血のつながった両親に、パニック症の方がいらっしゃる場合、その子供にもパニック症の発症率が比較的高いという指摘がなされています。

また、ある報告によっては、二卵性双生児よりも、一卵性双生児の方が兄弟・姉妹でのパニック症の発症率が高かったという報告もあります。

このように、明らかな遺伝要因の特定はできていないものの、特に血縁の近しい両親や兄弟間でのパニック症と遺伝の関係を示唆する報告も多く、パニック症と遺伝の有無については今後も多くの報告が待たれる状況です。

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さいごに

パニック症と遺伝的要因について記載をしました。

パニック症に関わらず、多くの精神的疾患と遺伝については関連性の報告は数多く存在します。これらの遺伝的背景とメンタル疾患の更なる理解は、疾患の予防や早期治療介入に役立つことにも繋がります。

この記事でも一部紹介しましたように、パニック症と遺伝に関する報告も決して少なくなく、今後の研究とさらなる解明が待たれます。

パニック症に関するブログはこちらでも紹介をしています。

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野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など