クリニックブログ

2020.08.072024.04.01

選択性緘黙は年齢が低いほど起きやすい

場面緘黙症・選択性緘黙症は年齢が低いほどに出現しやすい疾患です

通常発症は5歳未満といわれており、有病率は0.03~01%と報告されています。しかし学校の学年が上がるにつれて、選択性緘黙が改善したり軽快したりすることで、症状で苦しむことは少なくなりますが、成人になっても慢性経過しているケースもあります。他の不安障害と比較すると比較的珍しい病気です。

学校生活や社会生活が始まってくることから症状に気づかれることも多いのです

また、発症が通常は5歳未満と年齢が低い段階から見られるものの、幼稚園・保育園や小学校などの学校生活や社会生活などの活動の中で、選択性緘黙・場面緘黙症の症状に気が付いてくることが多いです。

特に、音読や教室での発言など、学校生活の中での活動で支障を来してしまうために、言語習得やコミュニケーション能力などの適切な評価や成績が得られなかったり、またその機会の減少により更に対人関係の苦手さや言語習得が少し遅れる傾向にあるかもしれないことも指摘されています。

選択性緘黙に関連した症状について解説

家や安心できる場所や相手には流暢に会話ができる

しかし、家や家族の前では流暢に会話するなどの特徴もあり、理解のある家族なら本人の様子に対する受容もありますが、その様子を基に学校やその他の周囲の人たちから、からかわれたり・批判されたり等の為に、傷ついてしまっている方も実は多いのではないでしょうか?

緘黙症になりやすい要因とは

緘黙症になりやすい要因として、親の過保護さ、親の社会的な孤立や、親の恥ずかしがり屋の要因なども指摘されていますし、結果として緘黙症本人の柔軟性の低下を招いているのかもしれませんが、まだはっきりとは分かっていません。

場面緘黙症・選択性緘黙症の治療について

場面緘黙症や選択性緘黙症は不安や特に社交不安を抱いていたり、社会的な人間関係下での変化に対して脆弱であることも報告されています。

そのため場面緘黙症・選択性緘黙症の治療には、認知面に関する働きかけが有効であったり、不安症に対する治療でも用いられるフルボキサミンなどのSSRIといった薬物療法が選択性緘黙症にも有効であると分かっています。

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最後に

選択性緘黙症は半分の子供が5~10年以内に改善したことが報告されているものの、10歳までに症状が良くならない場合には慢性経過しやすいと言われています。

そして、選択性緘黙症が長引いてしまうと、対人関係の不得手や苦手さにつながったり、そのような経験から仕事やその後の人間関係にも大きく影響を及ぼしやすくなってしまいます。また、社交不安障害などの不安障害うつ病などの合併症も少なくないために、注意が必要です。

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野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など