五月病の予防方法とは
五月病に関連するストレスとは
五月病とは、4月の年度替わりや新学期の開始に伴う、周囲の環境と人間関係や仕事の内容の変化に伴う、身体的そして精神的なストレスと疲労からくる不調の事を指しています。
ちょうど、5月の特にGW後あたりから「だるさ・倦怠感」「ゆううつ」「興味の減退」「食欲の変化」「睡眠の変化」などが出てくることが多く、五月病とは巷ではGW後あたりから取り上げられることが増えてきます。
ここでは五月病の特徴に触れながら、五月病の予防法について紹介をいたします。
五月病の予防法1:しっかりと休息をとる
新しい環境では、忙しさ・やるべき事の多さのあまり、ついうっかり意図せず自分へのケアを怠ってしまいがちです。
たとえば、人間関係構築のために、仲間・同僚、そして上司との交流が盛んになりますし、勉強会も少なくありません。
自分へのケア・リフレッシュとは
自分へのいたわりやリフレッシュは大切です。
◆しっかりと身体の休息をとる
◆睡眠を十分にとる
◆バランスのよい食事を心がける
◆日常の中で、リフレッシュできるタイミングも取り入れてみること
・旅行
・散歩
・マッサージ
・音楽
・アロマ
・特別な食事
・趣味や鑑賞など
五月病の予防方法2:対話とコミュニケーションも気分転換に
適度な対話やコミュニケーションで気分転換を図ることは、五月病の予防方法となります。
仕事に関する事でもそうでなくても大丈夫。自分の考え・想い・感じたことを、言葉として表現して伝えることは大切です。
自分の中にため込むのではなく、何げない会話だとしても、適度なコミュニケーションは自分の精神的なストレスを緩和してくれます。
五月病の予防方法3:考え方のクセを見直してみよう
強すぎる考え方のクセは、ストレス環境下では 逆に負担になる事もあるので見直して見ることは大切です。
特に、完璧主義であること、真面目過ぎることは、「新しい変化へ順応」するための支障となりすぎてしまうことがあります。
完璧主義が強すぎるときとは
◆できない自分を追い込んでしまったり
◆上手く習得できないことをずっと悔んだり
◆ひとつの失敗をきっかけに、嫌なことを引きずりやすい
などなど、このような「ものの考え方・捉え方」はありませんか?
責任感のある考え方と、自分を追い込みすぎてしまう癖は分けて考えよう
特に、完璧にこなそうとすること、まじめに振る舞うことは、責任感のある考えと行動にもつながり、チームや会社内でも評価される一面であり、良い側面だと思います。
しかし、新しい環境下ではそもそも、失敗や思う様に上手くいかないことが複数あることは珍しいことではありません。
責任ある行動がとれているにも関わらず、自分を褒めることができない、できない自分・上手くいかない自分として責めすぎてしまうことは、禁物です。
考え方を切り替えてみるのもOK:できないことは成長のチャンス!
できないこと・上手くいかないことは、自分が成長できるきっかけでもあります。
”できない自分”・”上手くいかない自分”に焦点を置きすぎて落ち込んでしまいすぎるのではなく、気づけた改善点に対して「次はどうしたらできるだろうか?」「どうしたらもっと良い結果につながっただろうか。」という考えの切り替えは大切です。
このように物事には複数の視点があります。ネガティブにもみえる視点だけではなく、自分の成長に繋がる視点で置き換えてみることもできるのです。
さいごに
五月病の予防方法について紹介をしました。休息とリフレッシュ方法、そして対話とコミュニケーションによる精神的負荷の軽減、自分の考え方のクセの見つめなおしは、五月病の予防にも繋がります。
ですがもし、五月病と思われる症状が継続する場合には、心療内科,精神科,メンタルクリニックなどの医療機関へご相談くださいませ。五月病は継続や病状によっては、うつ病や不安症・適応障害・不眠症に移行することがございます。なによりも我慢しすぎず・無理をしすぎず・自己判断をしすぎないことが心のケアには大切です。
サンロード院のブログでも「五月病の予防について」解説しています
野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など