【強いパニック発作】パニック発作で死の恐怖を感じた時
パニック発作について
パニック発作は、5分前後で急峻にピークに達する、呼吸・心臓・腹部・神経・精神症状を伴う発作です。
繰り返されるパニック発作の存在や、その発作に関連した行動変容の存在は、パニック症の診断にも繋がります。
しかし、パニック発作はパニック症だけではなく、不安症である社交不安症やそのほかの不安症群、更には強迫性障害などの疾患とも関連します。
ここでは、パニック発作に関する、死への恐怖について解説を行っております
パニック発作の診断基準・詳しい症状をご紹介
パニック発作には以下に紹介する症状のうち、4つ以上該当する必要があります
1)動悸や心拍数の増加
2)発汗・冷や汗
3)震え・身震い
4)息切れと息苦しさ
5)窒息感・息が詰まる感じ
6)胸痛や胸部の不快感
7)吐気や腹部の不快感
8)めまい・ふらつき・気が遠のく感じ
9)寒気あるいは熱感
10)うずきたくなる感じ・感覚の異常・麻痺
11)現実感の消失、離人感
などの、心臓や呼吸・腹部・神経・精神の症状があります。
パニック発作で、死への恐怖を感じる時
パニック発作について、「死への恐怖を感じた」という感覚を抱いて、心療内科,精神科,メンタルクリニックへご相談される方は少なくありません。
そして、ある報告では、パニック発作で死への恐怖を訴える人は、パニック症の症状やパニック発作がより重度である傾向があるという指摘があります。
パニック発作やパニック症の症状がより重という理由の例…
◆先にも紹介した1)~11)の発作の種類が多い場合
◆一つ一つの発作の症状が強く・重い
◆症状ピークへの到達時間が短く、その持続時間も比較的長い
などの傾向の理由が考えられるからです。
さいごに
パニック発作は、心臓や呼吸・腹部・神経・精神などのさまざなな症状を生じる発作であることを紹介しました。
そして、そのパニック発作やパニック症の症状は死への恐怖を感じるという感覚を抱きやすく、その死への恐怖が強い場合には、より重度のパニック発作やパニック症の症状である可能性は否めない。という紹介を今回はこちらの記事にて紹介をさせていただきました。
野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など