【予兆がないって本当?】パニック発作の出現するタイミングについて
パニック発作の出現するタイミングについて
パニック発作の出現するタイミングや関連する疾患については時として鑑別が難しいことがあります。
パニック発作とその発作の出現するタイミングについて
パニック発作は、急激に発症する、息切れや動悸・現実感の喪失が、数分から10分で急峻に発症することです。
慢性的にその症状が継続しているのではなく、確かに急峻な経過をもってパニック発作の症状の症状が起きているということが特徴でもあります。
【意図せずの発作出現も】パニック発作が起きる予兆がはっきりしないことも多い
しかし、パニック発作のきかっけが、明確である必要はなく、理由もなく・予期せず起きるパニック発作もありますし、状況依存的パニック発作のように、明らかに明確なきかっけ(限局性恐怖症や社交不安などに関連する契機)を伴っていることもあります。
【しかし心因的要因・環境とは関連も】パニック発作の心因的要因や背景について
パニック症とパニック発作のきかっけではなく、パニック症に関する心因的要因や背景については、離別や、辛い・逃れられないという感情の継続などがあるなどがあります。詳しくは、【パニック症になりやすいストレスとは?】パニックの発症に影響する「心因・環境的要因」とはにても紹介をしています。
パニック発作は、不安症においてのみ発症するのではありません
そして、注意すべきことは、パニック発作はパニック障害や不安症の関連疾患だけに発症するのではないということでもあります。PTSD(心的外傷後ストレス障害)や強迫症などにおいてもパニック発作を起こしてしまうことがあります。
ですので、自己判断は禁物でもあります。
【パニック発作の診断基準】パニック発作には基準があります
パニック発作の状態については、判断する人の解釈において大きな差異を生み出さない様、パニック発作と判断するための明確な基準がありますので、簡単に紹介をいたします。
(1)心拍数の増加・動悸
(2)発汗
(3)身震い
(4)息切れ・苦しさ
(5)息が詰まる感じ・窒息感
(6)胸痛・胸の不快感
(7)吐気・腹の不快感
(8)めまい・気が遠くなる感じ
(9)寒気・熱感
(10)感覚の異常
(11)現実感喪失
(12)発狂しそうになる・抑制力を失う
(13)死ぬことに対する恐怖
上記の内、4つ以上を満たすことがパニック発作に於いて重要です。
さいごに
パニック発作の出現するタイミングや、パニック発作のきかっけ、そして関連する疾患とパニック発作の診断に関する基準について紹介をしました。
パニック発作は慢性的な不安や緊張状態を指すのではなく、急峻な状況と症状を指し、またパニック発作に関連する疾患はとても複雑です。
もしパニック発作でお困りの方は、心療内科,精神科,メンタルクリニックへご相談いただけましたらと思います。名古屋市栄の心療内科,精神科,メンタルクリニックのひだまりこころクリニック栄院はパニック障害や不安症の診断や治療も行っておりますのでお気軽にご相談くださいませ。
野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など