【パニック発作】メンタルクリニックにはどんな症状で相談している?
【パニック発作】メンタルクリニックにはどんな症状で相談している?
パニック発作って、いろいろな症状があり、表現には多様性も個人差もあります。
ここでは、メンタルクリニックへかかるときの、患者様のパニック発作の相談について紹介をしています。
そもそもパニック発作とは何?
パニック発作は繰り返しおこる、身体的・精神的な緊張や不安を反映した症状です。そして、パニック発作の特徴は、数分から10分程度で急峻な症状の悪化とピークを迎えるという、症状の急峻な波のある発作です。
13の症状のうち、4つ以上を満たす場合を「パニック発作」と診断している
(1)動悸
(2)発汗
(3)震え
(4)息切れ・息が上がる
(5)窒息感
(6)胸部症状・胸部の不快感
(7)吐気・腹部症状・腹部の不快感
(8)めまい・ふらつき
(9)寒気・熱感
(10)感覚の異常
(11)現実感消失
(12)抑制力がなくなる
(13)死への恐怖
があります。
メンタルクリニックで相談の多いパニック発作の症状について
パニック発作には13個の上記症状のうち、4個以上を満たすことが大切です。ですが、これらの症状は患者様の相談内容だけではなく、問診にて症状の様子をひもときながら該当項目がないか診断を行います。
この記事では、最初の初診時の患者様の相談内容を元に、メンタルクリニックで比較的多い『症状の表現をわかり易く紹介』できたらと思っております。
ですので、以下に紹介した症状や様子でないからといって、パニック発作の否定にはならないことをご了承ください。
【パニック発作の症状:比較的多い表現】突然、吐き気がした/吐いてしまうかもしれないと思った
パニック発作の症状の表現として、吐き気に関する症状の訴えをされる患者様は、比較的多いです。
そして、突然吐き気がしたことや、人前で吐いてしまうかもしれないという不安が伴い、外出や人付き合いに支障を来してしまっていることも少なくありません。
【パニック発作の症状:実は意外と多い】貧血のような感じ・気が遠くなる・ふらつく感覚で立っていられなくなった
パニック発作では、過呼吸といった呼吸や心臓の症状を主にイメージされる方も多いかもしれませんが、実は神経系の症状を、来院時に相談される方も非常に多いです。
「気が遠くなる感じ」・「貧血の様な感じ」、といった表現を訴える方が非常に多くいらっしゃり、問診・診察にてパニック発作の症状として合致することも少なくありません。
【パニック発作の症状:胸部・のど】「息・呼吸」「のど」「心臓」に関連し、不安感を強く抱きやすい
そして、パニック発作としてはやはり、胸部とノドの症状に関連する不調で来院される方は少なくありません。
そして、その症状は「息」「呼吸」「心臓」に関連するため、症状が苦痛な程に不快な事は言うまでもなく、命に関わるのではないかという恐怖も合わさるため、メンタルクリニックを相談する際には、不安感と恐怖が強い、緊張状態で相談される方も少なくありません。
さいごに
パニック発作に関する症状として、メンタルクリニックにかかるときの相談内容の一部について紹介をしました。
特に、吐き気や、神経系の症状、そして胸部やノドの症状に関する特徴をここでは記載をしましたが、もちろんパニック発作は複数の症状が合わさった発作ですので、症状も表現も個人差が非常に多いという点には十分にご留意くださいませ。
今回は、メンタルクリニックにはどのような状況の時にかかっていいのかと疑問に思われている方にも分かりやすく紹介するための記事ですので、この記事で紹介した症状ではないからと自己判断なさらず、ご不調がある時は、お気軽に心療内科,精神科,メンタルクリニックへご相談くださいませ。
野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など