【パニック発作は何分続くの?】パニック発作の持続時間について
【発作ピークと消退の時間とは】パニック発作の持続時間について
パニック発作は、症状が始まってから、おおむね3~10分ほどで発作のピークに達し、ピークを越えておおよそ、30分程度で軽快を遂げることが多いとされていますが、発作の症状が数時間継続することは珍しいと言われています。
しかし発作のピークや持続時間については、個人差が大きいということにも注意が必要です。
というのも、パニック発作の症状の始まりに先行して不安感情や緊張状態が関与していることもあるので、純粋に発作の症状だけを切り出す事が難しい場合もあるからです。
パニック発作の誘発されやすい状況や物質にも注意が必要
パニック発作には、体調や状況、そして食事などの摂取内容が関連して発作が出やすくなっていることもあります。
特に睡眠不足ではパニック発作が誘発されやすく、カフェインやアルコールなどの摂取もパニック発作の誘発をさせやすい物質であることも知られています。
また、光などの証明が強すぎる環境や、運動による負荷なども時としてパニック発作の誘発のきっかけとなります。
【発作を繰り返しやすい】予期不安と緊張状態のサイクルに注意
そして、不安や恐怖感を強く伴いやすいパニック発作であるからこそ、また起きるのではないか?という予期不安がその後の生活において付きまといやすくなり、その結果として緊張状態を更に誘発してしまうという循環を繰り返してしまうのです。
【パニック症】不安症との複雑な関連とは
このように、パニック発作は予期不安を伴うことも非常に多く、またパニック障害やその他の不安症などのような互いに合併しやすく関連した疾患においてもパニック発作は起き得ます。このようにパニック発作と不安症というのはとても複雑に絡み合った疾患でもあるのです。
さいごに
パニック発作について、周囲の人たちに相談することがしばしば「ためらわれる」・「恥ずかしい」という気持ちを抱いたり、「どうしたら良いか分からない」という漠然とした不安や恐怖のために、一人で抱え込んでしまっている方も少なくありません。
お一人で抱え込んでしまう前に、心療内科・精神科・メンタルクリニックへ是非ご相談いただけましたらと思います。
野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など