クリニックブログ

2020.07.272024.04.01

コロナと恐怖症

コロナ感染症下での我々の不安感・恐怖とは

新型コロナ感染症(COVID-19)が全国に蔓延しつつあり、感染経路もはっきりしない症例も多くなってきていると報道されています。

新型コロナ感染症が、身近に迫っていると同時に、そのウイルスの見えない姿や実態に恐怖や不安を感じたり、それでも社会は経済活動を継続して動き続けるといった状況下私たちは常に不安定な想いを抱いているのではないでしょうか?

ここでは、コロナ感染症と恐怖・不安について解説をしております。

心療内科メンタルクリニックのひだまりこころクリニック栄院が限局性恐怖症について解説しております

ゴールがすぐに見えない、ルール順守・対応が求められている状況が続いて不安

人の「個性」に対して重視したり尊重される時代となったとしても、大きな集団の環境の中での「規律という前提」は守られ、重視される傾向にあります。また、日本人は比較的「規律」に対して守ろうとしたり、周囲の目や評判から逸脱しないように配慮する傾向にはあると思います。

しかし、このコロナ感染症下では、一層の「規律」「ルール順守」という面が重要視されているのが一番の特徴です。

感染させない・感染しないような振舞い、感染者に対する対応を求められているだけではなく、感染の有無や目的にすぐに直結しなくとも「自粛」という”傾向”や”促し”も規律や規則という面では非常に影響をしているかもしれません。

限局性恐怖症の診断・治療は名古屋市栄の心療内科へ

感染対策や、社会経済活動に対する一部の制限下で、私たちはどうしてストレスを感じたり、不安や恐怖感が強くなってしまうのでしょうか?

もしかしたらそれは「周囲と歩調を合わせる」「空気を読む」といった行動の長期化が原因かもしれません

コロナ感染症が長期化することで、人々の不安や恐怖感は不安定になります。

その結果、感染に関する情報や、社会の情勢や取り組みに一喜一憂することも非常に増え、現在の”自分の心情”が常に「社会の感覚」と一致しているかどうか「多くの人たちが感じている感覚」かどうかを常に確認・修正しながら「空気を読む」「歩調を合わせる」といった行動が求められます

つまり、感染者数が連日のように増えているといった情報を受けて「不安や恐怖」が強くなっても、一方で適切な対策をしていれば感染リスクは下がるので必要以上の自粛は必要ないといった情報を取り入れて「修正」が同時に行われることもあります。

また、政策や経済活性化の自分の行動が、もしかしたら感染というリスクに繋がるかもしれないといった恐怖と、自分の行動は社会規範から逸脱していないかといった「恐怖と不安」がよぎってしまいます。

つまりは、未来が十分に予測できず正解となる行動がない中で、どのように周囲との歩調を合わせるべきなのかという「空気」を読む行動が知らないうちに私たちに課されていて、それが「大きなストレス」となりうるのです。

限局性恐怖症でお困りの方はひだまりこころクリニック栄院へ

そのようなストレス下で、限局性恐怖症で相談される方も増えてきています

コロナ感染症にかかってしまうかもしれないという不安や恐怖が、長期的なストレス下で心のバランスが崩れて、不安や恐怖がコントロールできない状況に陥ってメンタル疾患を呈してしまう事も、外来の相談で増えてきております

限局性恐怖症

元々は、特定の恐怖症として分類されており、血液や高所・閉所等に対する特定の状況に対する恐怖を指していました。もちろん、病気に対する恐怖症も含まれており、性感染症やエイズ等、特定の疾患にかかってしまう恐怖が強いという状況が多く報告されています。

最近は、コロナにかかってしまうのではないかという恐怖から、仕事や社会活動、日常生活を強く制限してしまう、限局性恐怖症を呈してしまっている方もみえます。

通常は、限局性恐怖症のご自身は、その心配は「行き過ぎた心配・恐怖感であるのは分かっているのに…」と自覚していることがほとんどです。

心身症

身体や心的な出来事から、何らかの病気にかかっているのではないかと関連付けたり恐怖を呈してしまう症状は心身症の可能性があります。心身症では、特に思い当たる原因がないという点も特徴ですし、コロナだけではなく複数の疾患に対する心配や恐怖が出てしまうという点は、「限局性恐怖症」とは区別されうる疾患だと思います。

全般性不安障害

また、全般性不安障害のように、日常生活を含めてあらゆる対象まで、心配や恐怖が拡大してしまう事もあります

強迫性障害

手洗いや確認行為など、強迫性障害の一部症状では、感染したり、ばい菌が付いたらどうしようという強迫観念の為に、手洗いや確認行為が止まらない特徴もあります。

心療内科 ひだまりこころクリニック栄院

いずれの恐怖・不安症状も、お困りの際には、心療内科や精神科・メンタルクリニック迄ご相談されることをおすすめいたします

不安症状や恐怖に関する症状や傾向については個人差が非常に大きいのが特徴です。あくまでも上記記載の分類は簡潔に要約した内容となりますので、ご自身でご判断されたり、また病状について我慢しすぎてしまう事が無いようにすることも大切です。

特に、限局性恐怖症の1/3にうつ病の合併を呈しやすい事や、その他の不安・恐怖に関連したメンタル疾患でも不安障害パニック症、更にはうつ病の合併などのリスクも高いことが報告されているために、お一人で抱え込みすぎず医療機関までご相談されることをおすすめいたします。

名古屋市栄のメンタルクリニック,心療内科へ

限局性恐怖症の詳しい説明はこちらから

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野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など