うつ病で眠れない時に
うつ病で眠れない時はありませんか?
うつ病にかかってしまうと不眠症を呈してしまう事も
うつ病にかかってしまうと、抑うつ症状や不安症状が入眠前にぐるぐるして考えがまとまらず寝付けなくなってしまっている方もみえるのではないでしょうか?さらに不眠症が出現して継続してしまうと、気分の悪循環を起こしてしまい、日中の疲れが取れにくく感じたり倦怠感が重なって、より気分が滅入ってしまうものです。
また、夜に眠れない分を日中に昼寝で補ったりなどせざるを得なくなって、食事などの時間が不規則になったり等、日内リズムが崩れて昼夜逆転となってしまう事もあります。
太陽の光を浴びる機会が少なくなったり、昼夜逆転の生活が継続すると、よりイライラしたり落ち込んだりの気持ちの変動も起きやすいともいわれておりますので、睡眠を整えるということは、とても大切です
うつ病の症状が最も辛くてしんどい時には、心と体を休めることが一番になります
しっかりと休息が取ることが望ましいタイミングですので、「寝たい時に寝てしっかりと休む」、という「まずは自分の体調に合わせて過ごしてみる」といった点が必要となります。少しづつ、家での行動が増えたりできるくらいの体力がついたり、症状が落ちついてきたら、日の出ている時間になるべく起きてる時間が増えるように心がけたり、時には散歩などをして外の空気やおひさまを感じてみる、といった活動量を増やしてみるのはいかがでしょうか??
そして、なるべく夜遅くまで起きていないように心がけたりをしながら、睡眠のリズムと、日中のリズムを整えていく事が大切です。
不眠症からうつ病になってしまう事も!?
特に夜勤の方や、残業の多い方にみられることが多いとされているのですが、睡眠のリズムが崩れてしまったり、不眠症の方は、仕事中のだるさやイライラ等、更には集中力の低下などの為にミスを誘発しやすくなったりすることがあります。結果として職場関係や人間関係でぎくしゃくをして、抑うつ気分や不安症状、などの気分障害を呈してしまう事も多くあるのです。
睡眠を整えるために
特に、うつ病でお困りの方で不眠症も併発している方など、睡眠を整えることがうつ病の治療にもつながったり、不眠症を整えることが、うつ病などへの気分の変動を減らすことも考えられますので、睡眠を整えることは非常に重要であると考えられます。
睡眠を整える方法としては、睡眠環境の整備や、睡眠薬などの薬物療法などの様々な方法がございます。睡眠環境の整備としては、寝具の整理や清潔にするなどの対応、騒音や刺激となる音や画面の制限、入眠前の刺激物摂取や飲酒の制限などがありますが、整えてもなかなかすぐには睡眠の効果を感じづらいこともあるかもしれません。
睡眠とは不思議なもので、「寝よう寝よう」「寝なくては!」と強く思う程、目が冴えてしまう事もあるという体験をお持ちの方もみえるのではないでしょうか??
寝ようと意識しているのに眠れない方へ
もし睡眠をとろうと意識して布団にもぐってもなかなか寝付けない方や、そのような不眠症の悪循環でお困りの方には、睡眠薬などのお薬の力を借りてみるもの一つの手ではないでしょうか。
睡眠薬にはベンゾジアゼピンといった睡眠薬以外にも、オレキシン受容体拮抗薬などの比較的新しいお薬も増えてきております。
まずは少量、効果の残りにくいものから開始してみて、睡眠を整えることで自然と体に睡眠リズムが体についてきたところで、お薬を減らしてみるといった使用方法も可能です。
体内時計を急に変化することは難しいと言われております。まずは不眠という悪循環を断ち切りながら、徐々に体の睡眠リズムを整えてあげることが大切なのです。
ひだまりこころクリニック栄院では不眠症や睡眠障害の治療にも取り組んでおります。お悩みの方はお気軽にご相談くださいませ。
野村紀夫 監修
ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など