サヴァン症候群|記憶や計算・読みが得意という特徴も
サヴァン症候群とは
サヴァン症候群・savant syndromeという言葉をご存知でしょうか?
サヴァン症候群の方は、計算や記憶や読みが、突出して得意である特徴があります。もちろん、計算や記憶・読みがすべて突出している必要はなく、記憶だけ特に突出しているなど、どれか一つの分野だったり、2つ以上の特性が突出している方もサヴァン症候群ではみられます。
また時に、絵などの書写・描写や音楽などの演奏や音階の理解などの芸術面に秀でて活躍していることもあります。
芸術や記憶・計算・読みなどで突出した能力がある
サヴァン症候群の方の症状の特徴は、みな一様ではありません。乗り物や動物など詳しい分類や特徴の暗記、日にちや計算の暗記、更には芸術面での能力の発揮の場面は様々です。また、ご自身も趣味として理解している方や、ご自身ですらその特徴に気が付いていないこともあるのです。
能力の効率性を求めることは注意が必要
もちろん、サヴァン症候群の特性そのものを仕事面で生かしている人もいれば、実はそうではない方も多くいらっしゃいます。このような突出した特性の為に、特性を生かしすぎた行動や、能力の効率性を求めすぎてしまう事は、周囲が思う以上に本人にとってはプレッシャーとなることもありますので注意が必要です。
サヴァン症候群の特徴は、”突出した能力”と、”そうでない他の能力”との差が「大きい」ことです
その他の能力にくらべて、計算の暗記が突出しているなど、突出した能力と、その他の通常あるいは日常で用いる他の能力との差が大きいことが特徴です。
時にコミュニケーション能力と比較されることも多く、後に述べる自閉症スペクトラム(ASD)と呼ばれる発達障害と関連していることも稀ではありません。
サヴァン症候群は自閉症スペクトラム(ASD:発達障害)と関連していることもあります
突出した能力の一方で、コミュニケーション能力や対人関係が苦手で、社会的活動へ支障を来している場合には、自閉症スぺクトラム(ASD)などの発達障害と関連していることもあります。
しかし、サヴァン症候群は、必ずしも発達障害・ASDの一部ではないとも考えられている点もあり、突出した能力と、それに比較された他の能力との判断に関しては、まだまだ議論も多く、自閉症の方に対するサヴァン症候群の診断も簡単ではありません。