クリニックブログ

2020.09.012024.04.01

重篤気分調節症とは

重篤気分変調症(DMDD)とは比較的新しい概念です

【イライラやかんしゃくが止まらない】6歳以上、18才未満の子供を診断するための概念

DSM-Ⅴで初めて、気分障害「抑うつ障害群」の中で、「重篤気分変調症(disruptive mood dysregulation disorder)」として独立した疾患概念として取り上げられました。

従来は、イライラやかんしゃく、易怒性などの強い子供の症状の特徴は、従来多くは双極性障害としての診断をなどがなされることが多かったものの、成長の経過とともに、必ずしも双極性障害の経過をたどらないことが多く発覚し、双極性障害などの過剰診断などに懸念してできた疾患が「重篤気分変調症」であるとも言われています。

重篤気分変調症の解説を名古屋市栄の心療内科ひだまりこころクリニック栄院が行っています

重篤気分変調症の特徴とは

大人になって初めて症状に気づかれたり、診断されるべきではないという点が診断基準にも盛り込まれていることが特徴

イライラやかんしゃく、易怒性の程度は、その子の発達の状況に照らし合わせてもそぐわないほどの強い症状である事が多く、強いイヤイヤ期の2歳児よりも強い症状を呈することも多いです。

また、学校などの集団行動や、友人や他者との円滑な関わりが困難で、「乱暴・粗暴さ」といったレッテルを張られ、またそのような状況下で注意や叱責を受けていても、本人はそのかんしゃくやイライラ・易怒性を自らコントロールできないことが特徴です。

また、かんしゃくが起きていない間も、持続的にイライラや怒りの感情が継続していることがほとんどです。

多くの方は10歳未満で気づかれることが多く、9~19才の子供の重篤気分変調症の生涯有病率は3%であり、女子よりも男子に多いと言われています。

重篤気分変調症の診断基準とは

A:暴言などによる言語や、器物の破壊や攻撃による行動によって表される、激しい繰り返しのかんしゃく発作の出現があり、そのような強いかんしゃくを呈するべき場面とは不釣り合いな、状況や持続時間となっている

B:かんしゃく発作は、発達や成長の程度と、大きく外れたものである

C:かんしゃく発作は平均して週に3回以上起こる

D:かんしゃく発作がない時にも、ほぼ一日中、そして毎日にわたり、イライラや怒りが継続しており、家族などの他者からもその様子が観察が可能である

E:A~Dのすべてが少なくとも、12か月継続しており、すべてのA~D症状が3か月以上存在しない日はない

F:AとDは、少なくとも3つの場面(学校・家庭・友人関係)のうち2つ以上で存在しており、うち少なくとも1つの場面で症状が顕著である

G:この診断は、6歳未満または18歳以上で、初めて診断すべきではない

H:A~Eの出現は10歳以前である

I:躁病や軽躁病エピソードは、かんしゃく発作の期間以外は、継続的あるいははっきりと満たさない

J:その他の精神疾患では説明が付きづらい

K:身体疾患や物質の影響等による症状ではない

重篤気分変調症に関する説明を心療内科・精神科・メンタルクリニックが行っております

反抗挑発症と重篤気分変調症の違いとは

重篤気分変調症の子供の多くは、反抗挑発症を満たしてしまいます。

しかし、反抗挑発症と重篤気分変調症の大きな違いは、重篤気分変調症の診断基準にもある(F)の2つ以上の場面でかんしゃく発作が起きる重篤気分変調症に対して、反抗挑発症は1つの場面で診断が十分です。

また反抗挑発症の特徴としては、他者をいら立たせる態度や行為、反発や挑発といった行動も重要です。

もし、重篤気分変調症と反抗挑発症の両方の診断基準を満たしてしまう時には、重篤気分変調症の診断のみを下すべきとされています。

重篤気分変調症の治療とは

重篤気分変調症の確立された治療法はまだありませんが、抗うつ薬を主体とした薬物治療や、認知行動療法などの社会適応能力の向上を図るための精神療法の組み合わせ。

さらには、ADHDなどの併存疾患に応じた治療や、さらには双極性障害の病態に近い症状であるならば、抗精神病薬などの開始なども検討されることが報告されています。

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野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など