クリニックブログ

2020.08.282020.10.13

【HSP】ハイリー・センシティブ・パーソン

HSP(エイチ・エス・ピー)という言葉をご存知ですか?

ハイリー・センシティブ・パーソンといって、『敏感さ・繊細さ・感受性の豊かさ』などが特徴である気質や性格であることを指しています。

昨今では、芸能人の方で「HSP」であることを公言したり、ニュースや雑誌でも取り上げられることも多く、大変注目されている特徴であると感じられます。

ここでは、HSPの特徴や、その影響などについて詳しく解説をしたいと思います

HSPの診断・治療について心療内科・精神科・メンタルクリニックが解説をしております

HSPは病気ではありません

HSPは、先にも述べましたように、「敏感さ」「繊細さ」「感受性の豊かさ・高さ」が特に特徴の傾向です。

実は、このようはHSPの傾向を持った子供(HSC)は、5人に1人も言われており実は稀な傾向ではありません。

HSPは心理学者アーロン博士により提唱されました

HSPは心理学者アーロン博士により提唱された脳内の神経回路が影響した気質や傾向です。

アーロン博士はDOESという4つの面に注目して、その4つの面すべてに当てはまる場合を「HSP」と定義しています。

DOESという4つの面、D:Depth of processing、O:being easily Overstimulated、E:being both Emotionally、S:being aware of Subtle Stimuliについてそれぞれ記載をいたしました

心療内科メンタルクリニックのひだまりこころクリニック栄院がHSPについて解説しております

【D:深く処理をしたり熟慮する】Depth of processing

・深く掘り下げた質問や、調べものでも掘り下げて理解するなどの傾向がある

・物事に取り組むまでに、あれこれ考えたり、可能性を考慮して決断や行動に時間がかかる

・物事を深く考えたり、全体を捉える、生き様や人生観など深く広くじっくりと捉えがちである

・相手の話や表情から、多くの事を想像し考えることができる

【O:敏感で刺激を受けやすい】being easily Overstimulated

・大きな音が苦手である

・感触や温度・痛みなどに敏感で影響を受けやすい

・気心知れた相手に対しても気疲れしやすく、一人でホッとする時間が必要

・人ごみが疲れやすい

【E:共感しやすく、感情的で周囲から影響を受けやすい】being both Emotionally

・人の心や感情を読んだり、見抜いたりすることが上手

・自分の事でなくても、同情や共感が強く、傷ついたり、涙もろさがある

・相手の行動や物事のきっかけから、深く感じたり推測をすることが上手

【S:感覚が鋭く、察知しやすい】being aware of Subtle Stimuli

・においの変化や音などの変化にも気が付く

・相手の声のトーンや声色、視線、表情の変化にも気が付きやすい

・相手の感情や考えが何となくわかる

これらのDOESの状況は、あくまでも性質や特徴であるために、どのような環境下かといった面だけではなく、個人差も大きいといった点はとても大切です。

HSPに関する治療なら心療内科,精神科,メンタルクリニックのひだまりこころクリニック栄院へ

HSPは悪い状態ばかりを指しているのではありません

HSPの配慮や繊細さは、周囲に対する優しさや気配りとしての印象にも繋がりやすい

HSPでいう「敏感さ」・「繊細さ」というのは、理由なくそのような状態や感情を示すのではなく、周囲の変化や環境に対して反応して呈する特徴であることが重要です。

そしてその「敏感さや繊細さ」は時として、耐え難いストレスとして、その人へ負担を強いることもあるかもしれません。

しかし一方で、繊細さや敏感さは、周囲に対する「気遣い」やその人の「やさしさ」として、周りの人たちも感じられることもあります。

心療内科ひだまりこころクリニック栄院へHSPで辛い症状も相談ください

「HSPかも?…何だか過ごしづらいな」と感じられた方は、うつ病などのメンタルの不調の合併の可能性もあります。一度ご相談くださいませ

うつ病を合併しやすい】HSPの傾向や特徴そのものは、特に病気であるという訳ではありませんが、心の不調を招きやすいのです

しかし、HSPの傾向の為に、周囲との関係や変化、人間関係などでストレスを抱え込みやすく、落ち込んだり繊細で敏感であるがために、引きずったり後悔したりという事が非常に多いと思います。

そのようなHSP傾向から生じやすいストレスを抱えているうちに、知らない間に「うつ病」というメンタルの不調を招いてしまっている人も実は少なくありません。ですので、「なんだか過ごしづらくてつらいな…」とお考えの方は一度心療内科や精神科・メンタルクリニックまでご相談いただけましたら幸いです。

また、HSPだと思っていて、かつ人間関係でもとてもストレスや苦労が多い方の中には、実は発達障害の傾向をお持ちだったという事も稀にございます。もし、生きづらさやストレスを感じて「辛い・毎日がしんどいな」とお感じの方は、我慢しすぎず医療機関までご相談いただけましたらと思います。

名古屋市栄のひだまりこころクリニック栄院

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野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など