人前でのあがり症状でお悩みではありませんか?
社交不安障害・社会不安障害は、人前に出たり、目上の人や上司と話したりする場面で極度の緊張が高まる状態をいいます。
社交不安障害・社会不安障害は、人前に出たり、目上の人や上司と話したりする場面で極度の緊張が高まる状態をいいます。
社交不安障害では、脳の神経伝達物質のバランスが崩れてしまっていて、不安や緊張を増幅させ、止まらなくなってしまうなどの症状を誘発させてしまうと考えられています。
プレッシャーが強くかかると、誰しも緊張したり不安などの感情を抱いてしまいます。しかし、そのプレッシャーの感じ方や受け止め方は、皆さん異なるものなのです。
神経質の人や、責任感が強い方、完璧主義の方など、元々持っている内面の特性が、社交不安障害の発症や症状に影響していると考えられます。
1発表や会議などで、上手く発言ができなくなってしまう
”準備不足”、”本番に弱い”、などといった間違った評価を受けてしまう
2自分に自信がなくなってしまう
どんなに練習したり、準備をしても症状が繰り返し出現してしまう事で、自分に対する自信が大きく落ちてしまう。結果、抑うつ症状が毎日継続したり、不眠を呈してしまったりと、その他の精神症状を併発してしまう事があります
3症状が出現してしまうような、場面を避けて行動してしまう
会話や発表など、あがり症状が誘発される状況を避けて、職場の異動や退職、退学などを選択してしまう事も
4次第に、周囲との接触を減らしてしまう事があります
人と会うのが怖くなったり、外出するのがおっくうになるなど、次第に自宅に閉じこもりがちになってしまう事があります
不安症・不安障害の一つとして分類され、不安を抱く状況が限局しており、社交不安障害では人前に出ることなどの状況で症状が出やすいという点が特徴なのです。
人前に出るというのは、たとえば発表や、歌、演劇など大勢の人たちが見ている状況で、震えてしまったり、体が動かなくなってしまう、発汗・どもり口調になってしまうなどの身体症状が出るだけではなく、その様な身体症状の出現の為に、大切な発表を終えられずに深く傷ついたり、周囲からの評価を下げてしまうなどの悪影響もあるのです。
この様な状況から、社交不安障害の方達は、人前での発表や、上司などとの会話を避けて生活するようになってしまい、社会生活や・日常生活まで大きく影響を及ぼしてしまう事になるのです。
人前で吐いてしまったらどうしようといった不安が強く、外食ができなくなってしまったり、人と会う事や外出がおっくうとなってしまう方も社交不安障害には多いのです。
本人もなかなか周囲に打ち明けられずに過ごされていることも多いのです。
昔はあがり症など、指摘されていた部分もありますが、社交不安障害の特徴としては、その様なあがり症の症状の為に、社会生活が送れなくなってしまう事があります。またそのような症状の為に社交不安障害の症状が出やすい状況を極端に避けて生活をしないといけなくなるなど、あがり症状によって社会生活の質を下げてしまっている程、深刻であるという点は重要です。
また、注意しなくてはいけないのは、社交不安障害は10代から発症しやすいと言われており、海外の報告では成人の10%~15%程度に何らかの社交不安障害の症状を持っている可能性があると指摘されています。つまりは社交不安障害というのは現代ではまれな病気ではないということなのです。
しかしここで注目すべき点は、社交不安障害の診断に至る年齢は20代~30代であるという点と、社交不安障害の症状が出現するとされる10代とは時期がずれているという点に注意が必要です。
つまりは社交不安障害の何らかの症状が、実は学生時代から出現していたにも関わらず、我慢し続けていたり相談できずにいる方が多く、社会人になってから医療機関を受診し、社交不安障害の診断に至っている患者様は非常に沢山みえます。
現代社会では、人前での発表やプレゼンでの内容など、そのほかにも上司や取引先とのやりとりなどで人事評価や成績が大きく関わってきます。人前で話さなくても済んでしまう様な環境が中心の職場はまだまだ少なく、現代社会では、むしろ避けては通れないのです。
そのため、社交不安障害の人たちにとっては、社会に出ることが非常に苦痛で、また社会に出たとしても、社交不安障害の症状の為に、自信を喪失し、どんなに準備した資料の質が良くてもそれを相手に伝えるよりもむしろ人前に出なくても良いような状況を積極的に選んでしまうのです。また、その様な社交不安障害の症状がまたでるのではないかと予期不安が強く出現してしまって、働けずに引きこもってしまう方もみえます。
また、その他の不安障害やパニック障害、不安神経症、うつ病等を合併してしまっている方もみえますので注意が必要です
社交不安障害になりやすい人としては、責任感が強く、完璧主義、心配性で過敏性がある等といわれていますが、多くの方達は学生の頃から多少のあがり症状が出現していた場合もあり、自覚症状はあっても、「そういう性格」「そういう体質」として判断してしまっていることがあるのです。
もしその様なあがり症・社交不安障害の症状の為に、また起きるのではないかと不安が強くなったり(予期不安)、その様な状況や行動をとる状況を避ける(社交恐怖)状態が出現している場合には、お早めに心療内科・精神科などの医療機関への相談をお勧めいたします。
受診される際に恥ずかしいと感じられる方もいるかと思いますが、適切な治療を行えば症状を和らげたり、自分の特性として理解をすることにより症状がコントロールできる事が目指せます。取り組める社会行動が広がる事で、自分の中の自己肯定感が大きくなり、自信にもつながりやすいです。
もし症状でお困りの方は、遠慮なさらずにメンタルクリニック・心療内科・精神科などの医療機関までご相談ください
野村紀夫 監修
ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など
社交不安障害の治療としては、抗うつ薬や抗不安薬を中心とした薬物治療もありますが、社会適応能力の向上を図ることを目的とした精神療法があります。
不安や緊張になる症状が出ないように”強く症状を否定したり”、不安や緊張を下げようを思って”強く不安を意識してしまったり”と、結果として緊張や不安が増幅されてしまっていることも多いのです。
また一方で、再度症状が出てしまうと、自己嫌悪に陥ったり自分に自信が持てなくなったりなど、とても個人差が大きい症状なのが社交不安障害の特徴でもあります。
社交不安障害に対しては認知行動療法や、暴露療法などいくつかの手法が挙げられますが、特に社交不安障害においては、緊張してしまう状況で更に緊張や不安をつよく意識しすぎて余計に緊張を強めてしまったり、その様な場面に出現することと身体症状の出現を強く結びつけてしまっている等の状況もあります。 またその様な状況を強く否定してしまったり、社交不安障害であるために自己否定が強くなっている場合など、皆様それぞれの状況に応じて治療方法を組み立てていく必要がある疾患が社交不安障害といえます。
強く我慢できないような不安症状を改善したりコントロールする目的としては、抗うつ薬としても服用されることの多いSSRIといったお薬が用いられます。 脳のストレスホルモンのバランスを整えることにより、次第に強い不安症状が減ってきて、日常や活動下でも効果を感じるようになってきます。 但し、即効性がある訳ではなく、効果が出るまでに2週間~1か月程かかる場合が多いために、医師と相談しながら治療を継続していく必要があります。
多くの患者様が、あがり症状や社交不安症状を相談するのが恥ずかしいと感じてしまっていて周囲の方へ相談しづらいと感じている方も多いのが社交不安障害の特徴です。 ご自身が困り・悩んでいる症状がありましたら、それは医療機関への受診のタイミングかもしれません。お気軽にメンタルクリニックや心療内科などの医療機関へご相談くださいませ
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