月経周期に関連して、繰り返し出現してしまう症状です
月経前症候群(PMS)は月経周期に関連して、心や体の不調が生じてしまう疾患です。症状の悪化・改善を繰り返しやすい点が特徴の疾患です
月経前症候群(PMS)は月経周期に関連して、心や体の不調が生じてしまう疾患です。症状の悪化・改善を繰り返しやすい点が特徴の疾患です
月経前症候群は主に、月経の期間中あるいは月経前の週から、ココロあるいはカラダの不調が出現し、月経期間が終わるにつれて症状が改善することが特徴の疾患です。
症状が変動したり、改善・悪化を繰り返すと、心や体調などが不安定になってしまう傾向にあります。もちろんそのような症状のために、本人だけではなく、周囲の人たちも戸惑ってしまう事があります。
また時には、「イライラ」「怒りっぽさ」の為に人間関係にも影響を及ぼしてしまう事もあります。
1イライラや心の変動が激しくなり、周囲の人たちとぎくしゃくしてしまう
月経前症候群のために、心の不調や変動が激しく周囲との人間関係にも影響を及ぼしてしまう事も
2会社に行くことが億劫になったり、人に会う事がストレスに感じて引きこもってしまう
周期的に症状が訪れるために、このような意欲低下やストレスがきっけかけで社会的活動にも大きく影響してしまう事も
月経前症候群(PMS)は、月経の期間中、あるいは月経の5日前から、感情や身体症状が出現してしまう状態を指してします。特にこのような症状が3サイクル、月経周期に伴い出現すると、月経前症候群と診断がなされます。
そして、女性の80%の方に、月経の期間前に何らかの体調や心理的な変化を経験していると報告されています。
「感情症状」と「身体症状」の2つに分けられ、いずれか1つでも症状が当てはまる状態が、月経開始前の5日から月経期間中において3サイクル認められることで診断がなされます。
・怒りっぽさ
・いらいら
・落ち込み・憂うつ・抑うつ症状
・不安
・混乱・コントロールが効かない感情
・引きこもり・無気力
・腹部の張りや違和感
・乳房の張り
・頭痛
・むくみや四肢の腫脹
等が挙げられます。
また、ご自身で判断が付きづらい症状もあるかと思いますので、自己判断なさらず医療機関までご相談して頂けましたら幸いです。
月経前症候群は慢性経過しやすいです。つまりは、継続的につらい症状が繰り返されやすく、月経前不快気分障害やうつ病などの経過をたどってしまう事もあります。
また、そのような病気とまでは進行がなかったとしても、月経の周期に絡んで症状が出現するという事は、毎月おおよそ1週間から10日は、症状で辛く苦しんだりしてしまうことが多いという事でもあります。
いくら症状が改善するからといっても、何度も繰り返したり、1か月のうち1/3~1/4の期間が症状で辛い思いをするようになってしまうと、だんだんと自分の症状に対しての考え方や周囲との環境との関わり方などの変化が大きくなってしまい、引きこもりや周囲との人間関係への影響も関連して、更に自分を追い込んでしまう事も考えられるのです。
月経前症候群では女性ホルモンの変動がきっかけで生じる変動である為に、ご自身の辛い症状であっても、「周りの女性も過ごしている」「自分だけつらいと思うのは変だ」といった比較や自分の感情の抑制を生じてしまいやすく、月経前症候群の症状でも「こういうもの」「我慢すべき」といった想いを抱いてしまいがちです。
確かに、月経前症候群の治療の主体は症状に対する緩和やケアも中心ですが、まずは、ご自身が自分の体調や体質を知る、つまりは「月経前症候群」であることや不調であるといったことを自覚する、またタイミングや個人の症状の特徴を知って把握することもとても大切な疾患なのです。
野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など
月経前症候群の治療には、症状のケアや対処療法も大切です。また、その他に漢方治療なども有効です。
特に、イライラや怒りっぽさ、抑うつといった、「気分の不安定さ」は、周囲の人たちとの人間関係を変化させてしまうだけではなく、本人自身もそのような不安定な自分の気持ちに”戸惑ったり”・”苦痛を感じてしまう”ことも多いのが特徴です。
月経に絡んだ体質や調子だからこそ「仕方がない」と我慢してしまうのではなく、自分の体調に応じたケアを見つけてみたり、受けてみることはとても大切です。
月経前症候群は対処療法も大切です。 張りや痛みに対して痛み止めを使う様に、イライラや怒りっぽさ等の気分の高ぶりに対して、頓服の抗不安薬などの安定剤を使用することも治療の一つの提案になります。 しかし、落ち込みなどの症状が強い場合には抗うつ薬などのSSRIを用いる判断がなされる場合もあります。 そのような時には。特にうつ病や月経前不快気分障害、不安症などの疾患とも関連が深い場合も多いので、ご自身で判断なさらずに、適切な診断と治療を受けることが大切となります。
漢方という生薬の成分が配合された治療薬を月経前症候群でお渡しすることは非常に多いです。 特に月経前症候群だけではなく、生理不順など女性特有の不調に対する効能を持つ漢方はいくつか種類があり、当院でも多くの患者様にご提案させていただいております。
イライラが高ぶった時にはその気持ちのコントロールが効かずに、後でご自身が後悔してしまう程、自分の気持ちを他者にぶつけてしまう事もあるかもしれません。 また、落ち込みが強い時には、必要以上に自分を責めてしまう事もあるかもしれません。 このような心の不安定さや心理的な負担に関して、外来通院を通し、より良い対処や生活づくりの働きかけが大切な場合もあります。
月経前の期間や月経期間中は女性のホルモンの影響が大きく、心も体も変化が大きくなりやすい時期です。 確かに多くの女性がこの時期に何らかの変化を感じていることは既に多く報告されています。 しかしだからといって、そのような時期だからこそ、「我慢して当然」「みんな耐えている」といった想いを強く抱いてしまう事は禁物です。 あなたが辛いと感じた症状だからこそ、一度医療機関へ相談をしてみるのはいかがでしょうか?
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